「ギーギー」「ガリガリ」「カチカチ」睡眠時、このような歯ぎしりの音で嫌な思いをしたことはありませんか!?歯ぎしりは、眠りの浅い時に起こりやすいことがわかっていますが、断定的な原因は不明です。
その中でもストレスが大きく影響しており、改善方法としては、マウスピースの装着とストレスの軽減が挙げられます。子供の歯ぎしりは、成長するにつれましになることが多いですが、大人の歯ぎしりは治療したり、自分自身で治そうとする意識がないと改善されません。
他人から指摘されないと、気が付きにくい歯ぎしり。もし心当たりがあれば早めに対策をしましょう。
「睡眠時の歯ぎしりは体を蝕む!?対策しないと大変なことに!?」
人口の約15%は睡眠時に歯ぎしりをしています。主な原因はストレスですが、他にも飲酒喫煙服用している薬の影響、遺伝なども考えられます。人間はイライラしたりストレスが溜まると、発散するために体を動かす傾向があります。貧乏ゆすりが代表的ですね。睡眠時に出るその症状が歯ぎしりなのです。寝ている時の癖のことを、総称してプラキシズムと言います。
- 歯ぎしりには種類がある
・グラインディング・・・一般的な「ギリギリ」といった音で歯を擦り合わせる歯ぎしりです。
・クレンチング・・・音はありません。上下の歯をぐっと噛み締めている状態です。
・タッピング・・・「カチッカチッ」とカスタネットのように音が鳴る歯ぎしりです。
- 歯ぎしりがもたらす身体的な影響
歯ぎしりは体の不調を引き起こします。下記の症状に心当たりがある場合、あなたも睡眠時歯ぎしりをしているかも!?
・歯が欠ける
強い力で歯が擦り合わされることにより、歯が欠けたり折れたりすることがあります。歯のバランスが悪くなることで、噛み合わせにも影響が出ます。治療して入れたインプラントやセラミックの歯も欠けることがあります。
・知覚過敏、歯周病の進行
歯が擦り減ったり欠けたりすると、表面の結晶部分やエナメル質が傷つき、ブラッシング時や冷たいものが触れるとしみてしまうのです。また、歯を支えている肉や組織も破壊し、歯周病が進行する恐れがあります。
・顎関節症になる
顎関節症の主な原因は歯ぎしりです。人間は楽しい時やリラックスしている時、上下の歯は離れています。緊張すると歯を噛み締めていることはありませんか!?起きている時でもこの行為は起き、顎に負担がかかってしまうのです。もし気付いたら、口を少し開けて緩和してあげると良いですよ。
・頭痛や肩こりが起きる
人間の筋は繋がっています。歯ぎしりによって緊張した筋が頭や肩にも伝わり、痛みと凝りの症状が出てきます。
・エラが張る
歯ぎしりをすると顎の筋肉が発達し、エラが張ってしまいます。自分でも気がつかない内に鍛えてしまっているのですね。
- 歯ぎしりを改善するには
・ストレスを軽減する主な原因であるストレスを取り除きましょう。と言っても、仕事や人間関係、家事や育児と生活しているとストレスを減らすのはなかなか難しいですよね。睡眠前に自分なりの方法でリラックスするだけでも、良い睡眠がとれるようになり改善が期待出来ます。意識することが大切ですね。
・マウスピースを装着する。
一般的な治療方法です。保険適用され、5,000円前後で作成可能です。始めは違和感があると思いますが、少しずつ慣れていきます。
「子供が歯ぎしりをしてしまう…対策は必要か!?」
子供の歯ぎしりは、歯が生え始めた頃から起こります。心配するご両親もいらっしゃると思いますが、実はそこまで気にすることはありません。
・睡眠の仕組みが未熟
歯ぎしりは眠りの浅い時に起こるとご紹介しました。子供は大人より「浅い眠り」「深い眠り」を多く繰り返します。まだ睡眠の仕組みが完全に整っていないのですね。成長するにつれ構築されていくので、様子を見ると良いでしょう。
・噛み合わせを調整している
3歳頃までの歯ぎしりは、一般的に歯を上手く使う練習の一環です。永久歯が生えてくるようになると、バラバラと歯に隙間が出来ます。それを調整する為に、子供は歯ぎしりをするのです。
6歳を過ぎるとほとんどの歯が乳歯から永久歯へ生え変わります。この時期を大幅に過ぎても歯ぎしりの改善が見込めなければ、大人と同じ、ストレスや癖、歯並びに問題のある可能性があります。
他にも、食べ物をあまり噛まない子供は、よく噛んで食べる子に比べて歯ぎしりをしやすい傾向があります。顎の筋肉が成長しにくく、噛み合わせや歯並びに影響するからです。よく噛んで食べるよう、親子一緒に練習してみましょう。
まとめ
歯ぎしりを改善する為には、主な原因であるストレスを軽減させることが重要ですが、なかなか難しいですよね。しかし放置すると歯以外の部分にも不調が起きてしまいます。就寝時のマウスピースや自分なりのリラックス方法を試してみてはいかがでしょうか。また、子供の歯ぎしりの大半はいずれ改善されるので、様子をみて小児歯科の先生に相談しながらゆっくり考えていきましょう。